2025.08.15
住宅省エネ2025キャンペーンを活用してリノベーションに取り組んでみよう
一般的な木造の一戸建てでは、築20年を超えると「建物の劣化リスク」「設備の老朽化」といったさまざまな課題が生まれます。一方で、日本人の平均寿命は男女ともに80歳を超えているため、50代では「少なくとも30年以上にわたって安心して住める家が必要」という計算になります。
そこで、マイホームに長く住むための有力な選択肢となるのが、「リノベーション」です。今回は、リノベーションに活用できる公的な支援制度として、「住宅省エネ2025キャンペーン」の仕組みと特徴をご紹介します。
リノベーションは費用が高い?
その分、リフォームよりも費用が高額になりやすいので、改善計画を立てた段階で工事をためらってしまうケースも少なくありません。そこで活用したいのが、リノベーションに関する補助金制度の一つである「住宅省エネ2025キャンペーン」です。
ここからは、住宅省エネ2025キャンペーンの具体的な内容について見ていきましょう。
住宅省エネ2025キャンペーンとは
子育てグリーン住宅支援事業
「子育てグリーン住宅支援事業」とは、2050年のカーボンニュートラル実現へ向け、新築・リフォームにおける省エネ性向上を支援するための制度です。「子育て」という名称がついているものの、リフォームについて条件(長期優良住宅・ZEH水準住宅の新築物件の場合は、子育て世帯と若者夫婦が対象)を満たすすべての世帯が活用できます。
補助額の上限は、リフォームで最大60万円/戸となっており、工事内容が以下のように区分されています。
・開口部の断熱改修
・躯体の断熱改修
・エコ住宅設備の設置
■付帯工事
・子育て対応改修
・バリアフリー改修
■その他
・防災性向上改修
・空気清浄機能、換気機能付きエアコンの設置
・リフォーム瑕疵保険等への加入
このうち、2つ以上の必須工事を行うことが条件となっており、「必須工事のいずれか2つを実施する場合は上限40万円」「必須工事のすべてを実施する場合は上限60万円」までが支給されます。
(参考:住宅省エネ2025キャンペーン『補助対象製品の検索』)
先進的窓リノベ2025事業
断熱性能に優れた窓・ドアを設置する際に、費用の一部を補助してもらえる制度です。補助金額は1戸あたり5万円~200万円となっており、以下の工事にかかった対象費用の1/2にあたる金額を上限に支給されます。
対象となる工事の種類 | 工事内容 |
---|---|
ガラス交換 | ・既存の窓ガラスのみを外し、サッシはそのまま利用しつつ複層ガラスなどに入れ替える。 |
内窓設置 | ・既存の窓の内側に新たに窓を設置する。 あるいは既存の内窓を取り除き、新たな内窓に交換する。 |
外窓交換 (カバー工法) |
・外窓をカバー工法で交換する ※カバー工法とは、窓ガラスのみ取り外し、既存の窓枠に新たな窓枠を覆い被せて複層ガラスなどに交換する方法を指す。 |
外窓交換 (はつり工法) |
・外窓をはつり工法で交換する ※はつり工法とは既存の窓ガラス・窓枠を外し、窓枠ごと新しいものを取り付けて複層ガラスなどに交換する方法を指す。 |
ドア交換 (カバー工法) |
・玄関ドアや勝手口をカバー工法で交換する。 |
ドア交換 (はつり工法) |
・玄関ドアや勝手口をはつり工法で交換する。 |
窓やドアの施工については、性能区分とサイズに応じて補助額が決められています。基本的に性能が高く、サイズが大きいほど補助額は大きくなります。
なお、申請する補助額が5万円以上の工事が対象となっており、子育てグリーン住宅支援事業の補助額と合算できないので注意しましょう。
給湯省エネ2025事業
高効率給湯器の設置を条件に、最大20万円までが補助される制度です。具体的には、以下に挙げる3つの製品のうち、事務局が補助対象として登録しているものを導入することが条件となっています。
・電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯器(ハイブリッド給湯器)
・家庭用燃料電池(エネファーム)
なお、補助対象製品は以下の公式ページから調べられます。
(参考:住宅省エネ2025キャンペーン『補助対象製品の検索』)
賃貸集合給湯省エネ2025事業
賃貸住宅のオーナーが高効率の給湯器へ入れ替えを行う際に活用できる補助金です。既存賃貸集合住宅で、一定の省エネ性能を満たしたエコジョーズやエコフィールを導入することが条件となっており、補助額は最大7万円/台です。
住宅省エネ2025キャンペーンを活用する3つの手順
住宅省エネ2025支援事業者を見つける
住宅省エネ2025キャンペーンは、施主が自ら申請することはできません。支援事業者を通じて手続きを行う必要があるため、まずは条件に合う支援事業者を見つけることが第一歩となります。
4つの補助金の登録事業者は異なりますが、以下の公式ページでまとめて調べることができます。
(参考:住宅省エネ2025キャンペーン『補助金利用を相談できる事業者(住宅省エネ支援事業者)の検索』)
対象要件に当てはまるかを確認する
各種補助金ではそれぞれ利用するための要件が設定されています。支援事業者が見つかったら、住宅性能や家族構成などを伝え、対象要件に当てはまるのかを確認しましょう。
要件によって補助額が変わるとともに、場合によっては申請ができない可能性もあるので、早い段階で確認をとることが重要です。
工事請負契約と共同事業実施規約を締結する
最後に、支援事業者と対象工事の工事請負契約を結び、併せて「共同事業実施規約」も締結します。共同事業実施規約とは、支援事業者と施主が、申請手続きの代行や補助金の還元方法などをあらかじめ確認するための書類のことです。
この時点で手続きの代行依頼が完了するため、以降のプロセスは工事施工者などに担当してもらえます。
住宅省エネ2025キャンペーンの申請期間
ただし、各種補助金制度の予算には上限があるため、申請額が上限に達した場合はその時点で受付が締め切られます。なお、補助金は工事施工者などに振り込まれ、事前に取り決めた内容に沿って施主に還元される仕組みとなっています。
住宅省エネ2025キャンペーンを利用するときの注意点
工事完了後の申請となる
住宅省エネ2025キャンペーンを申請するタイミングは、「工事完了後」となります。前述のように、キャンペーンの交付申請には期限があるとともに、予算上限に達すればその時点で締め切られてしまいます。
また、着工後であれば予約申請も可能です。
※(注)予約申請有効期間は3か月です。
工期が延びる可能性も考慮して、スケジュールは十分にゆとりを持たせるようにしておきましょう。
上限額を超えての申請はできない
住宅省エネ2025キャンペーンは、それぞれ併用することができます。ただし、同一の補助対象で複数の制度に申請することはできません。
たとえば、高断熱の窓改修について「先進的窓リノベ事業」で申請を行った場合、同じ工事を「子育てグリーン住宅支援事業」で申請することは認められないので注意が必要です。また、トータルでの上限額を超えての申請はできません。
なお、同一の工事については、前年のキャンペーン(住宅省エネ2024キャンペーン)とのダブル申請も認められません。
工事施工者が登録事業者であることを確認する
先にも触れたように、住宅省エネ2025キャンペーンは、一般消費者が登録・申請を行うことはできません。登録事業者が手続きを行うこととなっているため、工事を依頼する前に登録事業者であるかどうかを確認しておくことが重要です。
補助金の活用で納得のいくリノベーションを実現しよう
そのうえで、補助金を利用するのであれば、リノベーションの依頼先が「登録事業者であること」が前提条件となります。『株式会社アップルホーム』は、今回ご紹介した「子育てグリーン住宅支援事業」の対象商品を数多く取り扱う登録事業者であり、高品質なリノベーションサービスを提供しております。
埼玉県狭山市・所沢市・入間市・川越市を中心に、地域密着型の丁寧なサポートを強みとしているので、このエリアでリフォーム・リノベーションをお考えの方は、ぜひ一度弊社までご相談ください。